プレゼンテーション力1(プレゼン準備力)
プレゼンテーション力とヒアリングの間にヒアリング情報整理力、抵抗仮説力など準備段階の力をプレゼン1準備力というカテゴリーでひとまとめにしたいと思います。また、ここでは、プレゼン資料のデザインやレイアウト、プレゼン者のスピーチテクニックなどについては触れません。
プレゼン準備力1、ヒアリング情報の整理 ヒアリング後に新人営業マンが、ヒアリングしたものの、どのようにプレゼンしたらいいのか、展開がわからないなどの相談ごとが良くあります。大きな原因はヒアリング時のメモの仕方に問題があるのですが、やってしまった場合の情報整理法をお伝えしたいと思います。 ※ヒアリング記録がうまくいかない方は、まず、ヒアリングする項目を決め、コーネル大学式のノートテイク法を使って予め聞く内容をまとめやすく準備するとよいでしょう。
コーネル大学式ノートテイク法参考にお伝えします。 https://studyhacker.net/columns/cornellnotebook-method
結論から申せば、KJ法を用います。さて、KJ法とは、川喜多二郎先生が考えたので、その頭文字をとってKJ法となっており、世界的に有名な情報整理法です。似たような情報整理法としてマインドマップがありますが、こちらは頭の中にあることを整理する時にはこちらが有効な方法です。KJ法は、頭の外に出た情報を客観的にまとめ整理していく方法です。従って、この両方を知っていれば情報が頭の中であろうが外であろうが整理できないことはないということです。他、自分の仕事もそうですが、会議の進行担当などを担う場合も役にたつのではと思いますので、覚えておいて損はないと思います。
このKJ法は情報のメリットは客観的に整理できることと共にその情報の構造までみえるところです。KJ法のプロセスは4つです。
- カードの作成1つのデータを1枚のカードに要約して記述する。(※1枚に1つのデータだけ。複数書き込まない。)
- グループ編成数多くのカードの中から似通ったものをいくつかのグループにまとめ、それぞれのグループに見出しをつける。
- 図解化(KJ法A型)
- 叙述化(KJ法B型)
詳細はこちらをご参照ください。
https://swingroot.com/kj-method/ https://ja.wikipedia.org/wiki/KJ%E6%B3%95
整理してラベリングすると今の情報でできる展開の構造が見えてきます
プレゼン準備力2、抵抗仮説とその準備 (抵抗してくる項目を想定し切り返す準備を行う) プレゼンテーション終了後に予測される質問、特にネガティブな質問(抵抗)を想定し、その対策を準備しておくことです。準備をするためには、やはりヒアリングの時に、聞いておかなければならないことがあります。ヒアリング1及び2の中の旅行営業のヒアリング事例でいえば、
A「ハワイの何が一番よいのか、何があるから選んでいたのか、何がなければならないのか」などの聞き方で、これまでのMUST知ることによって、プレゼンやテストクロージングの段階で提案しようとするコースのハワイとの差や魅力の置き換えの可能性を確認し、場合によっては、提案を差し替えたり、早めに切り捨てることができます。
※因みにテストクロージングとは、 通常のクロージングは、商談の最後に行いますが、テストクロージングは商談中に行います。商談の途中で購入・契約する意思がどれくらいあるかを顧客に確かめ、提案やクロージングに備えることができ、逆に お客様にほとんど購買意欲がない場合には、そのまま商談を終え、営業行動を効率よくすることにもつなげられます。無論、次の営業タイミングを明確にしたクロージングを行います。
B「できれば何があったらもっと良いのか、ハワイの何が改善されればよいのか」などの聞き方でWANTを聞くことによって、付加価値、差別化材料をヒアリングします。 加えて、趣味、楽しみ方の価値観など楽しかった思い出などもヒアリングしておくと、お客様の過去の経験から楽しめるであろうオプションなどを準備するなど、付加価値を訴求でき、決め手になる場合が少なくありません。
このように、情報を整理しネガティブ対策をたてることによって、プレゼン内容を円滑にすすめつつの価値を高め魅力的な内容にすることができます。